■そもそもストレートネックとは?
ストレートネックとは通常首の骨は前の方に約30°弯曲していますが(生理的前弯),生活習慣等で首の前弯が消失し,頚椎の配列が真っ直ぐに(首の前腕が20度以下になる)なることをストレートネックと言います。
■ストレートネックは症状名ではない
ストレートネックとは、レントゲン等で現在確認できる状態のことで症状の名前ではありません。
『えっでも病院ではストレートネックと診断されますよ!』
患者さんを触診しないで、レントゲン見た結果、骨が真っ直ぐだから痛みが出ただろうといった予想です。
骨から見るとそうなります。この後説明しますが、骨が真っ直ぐは後付けです。
首が痛くて病院へ行くとレントゲン撮影され、ストレートネックと診断。この言葉が流行語のように出回っています。
頭痛も脳神経外科で精密検査を行ったうえ問題なかったら、首が真っ直ぐになったMRI画像を見てストレートネックと診断されることが多いです。
■ストレートネックでも首の痛みに関係ない
はい、そうなんです。
ストレートネックだから首に痛みが生じていることはありません。そんなに正しいカーブの人は少ないと思います。
猫背でも腰痛が出る人と出ない人みたいな感じです。
症状が出る人と出ない人の差は、頭の位置に関係がありました
人間の頭の重さは約5キロ、手で持っているだけでもきついのに首の筋肉は日常耐え続けている
■首の痛みの正体は筋肉
頭の位置が体の中心線から前方向にズレると首の後ろの筋肉が緊張します。
すると首の後ろの筋肉に常に引っ張られた力(伸長収縮)が働き、これ以上頭を前傾させないように筋肉がその位置をなんとか保とうとして頑張ります。
しかしそれにも限界があるので、筋肉から痛みという危険信号を発して、姿勢を直すよう知らせます。
これが首の痛みの原因です。
詳しく言えば、頭の位置を元に戻そうとして、首後方の筋肉が緊張し、血行不良になり、その組織内から痛み物質の放出で首の痛みを感じるです。
■頭痛や肩こり、手の痺れ、寝違いの原因はストレートネックとは無関係
基本的なことを言いますが人間の骨は脳からの指令では動きません。脳の指令で動くのは筋肉です。
骨が真っ直ぐで寝違い、首の痛みや肩こりが起きるのでは無く、前項で説明した姿勢の悪さから首の筋肉に常に負荷がかかり、その結果血行不良を起こし、筋肉組織内から痛み物質が出てきて、首の痛み、肩こりを引き起こします。
頭痛、腕のしびれは首の筋肉が首の骨と骨を引っ張ってその間が狭くなり神経を圧迫すると症状が出ます。
また、首の筋肉が血管を圧迫すると、血流が悪くなり、手の痺れや腕のだるさにもつながります。
■首の矯正ってあるの?
骨の矯正ではなく、筋肉の調整です。
■筋肉は特殊な調整が重要
首の筋肉にアプローチしなければ首痛、頭痛、肩こり、腕の痺れ、寝違いは治りません。
筋肉を揉まないで柔らかなタッチで行う当院の整体法ですと、首の筋肉の伸縮性を戻すことができ、一緒に症状も緩和することができます
施術後は機能的にも回復しやすくなる整体法です。
◉そうするとストレートネックは首の歪みと考えるから治らないということで、首の筋肉の伸縮性を上げることが大事になり
■体には正しい位置がある
それは、ゴールデンライン
立った状態(立位)では写真のように耳の穴(外耳孔)と肩の先(肩峰)と股関節の骨のでている部分(大転子)が縦に真っ直ぐ並ぶのが基本の良い姿勢です。これをゴールデンラインといいます。
これが椅子に座っている状態(座位)でも同じようになることが望ましいです。(チェックポイントを⭕️で記す)
省エネの鍵は骨を意識して立つことがポイントだ
■骨で立つ
なぜゴールデンラインが良い姿勢なのか?それは骨を使って立てているから体が楽で、長時間でも耐えられるからです。
この姿勢を作ると筋肉の緊張も少なくなり、筋肉が硬くなる拘縮も避けられます。
◉筋肉がどの位置で緊張するかテストしてみよう!
中心軸から体を前後左右に移動させると、移動した反対側の筋肉が緊張するのが分かります。
ゴールデンラインは筋肉が緩くなるところです。